オペラ紅天女で作者監修のラストを観た
YouTubeで公開されているので観て欲しい。
5月14日の14時までだそうです。
https://twitter.com/miuchibell/status/1258567393321738242?s=19
オチについてだけ語っています。ほぼ、オチの感想のみです。
褒めてます。個人がオペラのオチをこう読み取って、
すごい! いい! 好き! ざっくりきた! 気に入った!
もう、ひとりでもいいから知って欲しいなこのネタ!! と思ったので感想を書きました。
ガラスの仮面、文庫版なら22~23巻。月影先生が梅の谷で演じた紅天女。
脚本という点でいうなら、9割以上がここでわかりました。
続きは若い後継者に~という振りで、描かれなかった先がこのオペラにあると。
作者監修だと。
観るしかないな! マンガで描いて貰えるかわからないし! と思いました。
オペラはネームをそのまま歌詞にして歌っています。
阿古夜の神さま仲間、風神や雷神の扱いと、木曾の奥さまが戦に行かないでと旦那さまにお願いするシーンが足されてたくらいかな。はっきりした差があるのは。
だから阿古夜役と一真役が延々と担当するところが多くて、ありえない頑張りを見せてくれているな……! と、圧倒されます。
衣装も効果も豪華で嬉しかった。
登場人物の、着物のラインや、あの冒頭で味のある盗賊のお頭のもしゃもしゃ髭とか、マンガの作画にそっくりなんだよ! 技術!
さて、オチです。
ずっとぼんやり不思議でした。
梅の木の精と恋をした一真が、どうして仏像を彫る=木を切り倒す行為に及べたのか。
梅の木死んじゃうじゃない。
使命が勝ったの? そう思ってもいいけど、うーん? って、ずっと思ってたんですよね。
でも、逆の視線でことが進んで行くのです。
阿古夜の恋です。
阿古夜が最初からあんなに言ってたのに、わかってなかった。
阿古夜が一真が好きで好きで好きだったんだ。彼女が振り絞って選んだ結末だった。
なにもかも捨てて下されおまえさま、って。阿古夜は言うけど。
自分のそうするから、ってことだった。
阿古夜が一真を好きになって、本当の意味で結ばれたくて、でも人間はあらゆる意味で留まらない生き物。
動けない梅の木が動ける人間に恋をして、一緒になりたいと思ったら、切って運んで行って貰うしかないんだなって。
魔法使い込みの、強靱な人魚姫だったんだ……。
大神さまに神聖を剥がしてもらって、分身の梅の木を切ってもらい、そして梅の木の精であることをやめて、一真とひとつになる。
仏像はつまり、副産物でした。
愛の話だった。そうだった。
さすがは女神の目的です。
大きい、強い。
阿古夜の形はなくなりました。
そして、阿古夜と一真は一つになって、白い姿の僧の姿を用い、訪れた先々で、病人を直したり枯れ地に水を湧かせたりする神さまみたいな存在になりました。
そう、それは冒頭に出てきて、一真に、千年の梅の木で仏像を彫れと告げたあの僧のかたちでした。
一真にあの運命を背負わせたのは、二人だったのでした。
ここから先はふざけた感想になります。
いやー、これ、童貞を殺す服ならぬ、恋愛童貞を殺す舞台だわ!!!
月影千草全盛期の姿してたんでしょ? この阿古夜!!
女神が記憶喪失の男に(つまりこの時点では男性の概念みたいな存在)強火恋愛して凸に凸に凸して一緒になってくれるんだよ。
その後も迷わず過去の男を導きにかかる。
私の殺させに参らせます。恋の成就のためならば。
やくざのギスギスメンタル速水英介の若いころ、こんなの浴びたらひとたまりもないね!!!
明るい気持ちになりました。